変形性膝関節症はこれまで鎮痛剤の内服やヒアルロン酸の関節内注射、リハビリなどの保存的治療や手術治療が一般的でした。(当院の主な手術▶)
参考サイト/@Zimmer-Biomet保存的治療と手術治療の間に位置し、“第3の治療”と呼ばれる再生医療が近年進歩しています。
再生医療とは、生きた細胞を患者さんの体外へ取り出し、人工的に加工して患者さんの体内に移植することで、損傷した臓器や組織の再生を助け、機能を回復させる治療法です。
変形性膝関節症にもこの再生医療が応用され、厚生労働省から認可された医療機関でのみ提供されています。第3の治療法として注目されるようになってきました。当院では、標準治療に加えてこの第3の治療法に着目し、変形性膝関節症の患者さんに提供できるさまざまな治療の中の新たな選択肢の一つとしていち早く取り入れて実践しています。
それぞれの特徴を掲載しました。
治療方法について、ご不明点などございましたら、担当医までご相談ください。
種類 | 再生医療 | 従来からの治療法 | |
---|---|---|---|
ASC療法 | PRP/APS療法 | ヒアルロン酸 | |
内容 | 自己幹細胞 | 自己血液製剤 | 合成ヒアルロン酸 |
治療概要 | 腹部または大腿部から脂肪を採取、分離した幹細胞を増殖させた後関節に注射 | 自己血から抽出したPRPから有用なたんぱく質を精製し関節に注射 | 合成したヒアルロン酸を関節に注射 |
組織再生 | ○ | △ | × |
作用 | 炎症や痛みの抑制 軟骨の再生 |
炎症や痛みの抑制 | 関節の潤滑 |
頻度 | 基本的には1回 | 基本的には1回 | 週1回を5回 以後必要に応じて 継続 |
副作用 | 注射後の副反応や 痛みは ほぼ認められない |
一時的な痛みや 腫れが 出現する場合がある |
注射後の副反応や 痛みは ほぼ認められない |
一部位 あたりの 治療費 |
自費 | 保険適応 | |
132万円から | PRP10万円 APS35万円 |
※費用はすべて税込みでの表記です。
ASC療法とPRP/APS療法については、別ページに詳しく解説しています。
変形性膝関節症の治療は一つだけではありません。数ある治療法の中から、その患者さんに適した最良の治療方法を自ら選択いただけるような診療を心がけています。現在行っている治療の効果に悩まれている患者さんはぜひ当院にご相談ください。
なお、治療法によって適応疾患や保険適応、費用が異なりますので、詳しくはお問合せ下さい。